瀬戸内海の小さな島で進む外国人土地購入と、島民がクラファンで「島を買い戻す」理由
「人口7人の島」
「中国人が土地購入」
「島民がクラウドファンディングで買い戻し」
この見出しを見て、あなたはどう感じただろうか。
「また不安を煽る話か」「地方の小さな問題でしょ」と思った人もいるかもしれない。
しかし、このニュースは日本全体にとって決して他人事ではない問題を含んでいる。
舞台は瀬戸内海の“ほぼ無人島”

問題の舞台は、山口県・瀬戸内海に浮かぶ笠佐島(かささじま)。
住民はわずか7人。高齢化が進み、定期船もなく、静かに時間が流れる島だ。
その島で、上海在住の中国籍の人物が約3,700㎡の土地を購入していたことが明らかになった。
購入理由は「別荘建設のため」とされている。
法律上、これは完全に合法だ。
日本では、外国人による土地購入を原則として禁止する法律は存在しない。
つまり、誰が・どこの国の人が・どんな目的で土地を買っても、基本的には止められないのだ。
なぜ島民はここまで不安を感じたのか
「別荘なら問題ないのでは?」
そう思う人も多いだろう。
だが、島民の不安は単なる感情論ではない。
● 地理的な問題
笠佐島の周辺には、
- 米軍岩国基地
- 海上自衛隊呉基地
といった日本の安全保障上、極めて重要な拠点が存在する。
小さな島であっても、
「誰が」「どんな目的で」土地を所有するのかは、島民にとって死活問題だ。
● 人口7人という現実
人口7人の島では、
たった一人の土地所有者が現れただけで、島のバランスが一気に崩れる。
- 水源は?
- 港は?
- 通行は?
- 将来の島の方向性は?
島民がコントロールできない存在が土地を持つこと自体が、
「島の主導権を失う」ことにつながりかねない。
島民が選んだ「クラウドファンディング」という手段
島民たちは悩んだ末、ある決断をする。
それが、
**「土地を買い戻すためのクラウドファンディング」**だった。
● 目標金額は2,000万円
人口7人の島にとって、2,000万円は決して小さな額ではない。
だが、
「このままでは島がどうなるかわからない」
という危機感が、彼らを動かした。
開始から短期間で200万円以上の支援が集まったことは、
この問題が多くの日本人の心に刺さった証拠だろう。
これは「中国人が悪い」話なのか?
ここで重要なのは、
特定の国籍を批判することが本質ではないという点だ。
問題の核心は、
- 外国人土地購入をほぼ無制限に認めている日本の制度
- 過疎地・離島ほど無防備な現状
- 「問題が起きてから騒ぐ」後手の対応
にある。
仮に購入者が別の国の人であっても、
同じ問題は起きただろう。
日本の法律は時代に追いついていない
現在、日本には
- 外国人の土地取得を包括的に制限する法律はない
- 重要土地調査法があるが、対象は限定的
- 離島や過疎地は規制の網から外れやすい
という現実がある。
政府は今後、
外国人が不動産を取得する際の国籍登録義務化
を検討しているとされるが、
それだけで十分とは言えない。
この問題が私たちに突きつける問い
このニュースは、私たちにこう問いかけている。
- 「地方が消えていく」ことを、どこまで本気で考えているのか
- 土地や島を「市場原理」だけに任せてよいのか
- 国の安全と個人の財産権をどう両立させるのか
人口7人の島は、
日本の未来を凝縮した縮図なのかもしれない。
小さな島の出来事は、決して小さな話ではない
静かな瀬戸内海の島で起きた土地購入問題。
それは、
- 過疎化
- グローバル化
- 安全保障
- 法制度の遅れ
が交差する、現代日本の課題そのものだ。
「知らなかった」では済まされない時代に、
私たちはもう入っている。
この島の行方を、
そして日本の土地の未来を、
あなたはどう考えるだろうか。
